エンカウスティック(ワックス)絵具

2000年以上の歴史を持つペインティングテクニック

 

エンカスウスティック(ワックス)
ペイントとは?   

エンカウスティック(ワックス)絵具は、ナチュラル ビーズワックス(蜜蝋)をメインのバインダー(結合剤)としたワックス絵具です。この絵具は完全に乾燥する事はありませんが、室温では固化し、加熱もしくは温度が上がると液化します。ワックスを加熱し描くプロセスは、ほぼ終わりなく繰り返す事ができます。油絵具やアクリル絵具などとの大きな違いは、ペイントした絵具が乾燥した後でも作品に修正や追加を加える事ができるという点です。

KAMAエンカウスティック(ワックス)絵具は、ナチュラル ビーズワックス(蜜蝋)ダンマル樹脂、厳選した顔料より作り上げています。

   

ペインティング技法  


エンカウスティック(ワックス)絵具:初心者にオススメ

エンカウスティックという用語は、ギリシャ語の "enkaustikos"という単語が語源になっており、焼きつける事 を意味します。ギリシャ語のこの名前自体に、2つ以上の物を溶かし、融合して固めるという意味が込められています。この名前の通り、エンカウスティックで絵を描く際には、新しい層と古い層が、完全に融合するように熱を加える必要があります。このようにしていくと、エンカウスティックでの絵が完成した時に、全ての層が融合し一体となっているはずです。

では、なぜこれらが重要なのか。その答えは簡単です。エンカウスティックペイントにとって、複数回重ねた層が、最終的に1つの層として維持される事が大切だからです。 一層ごとに 溶かし融合 させていく工程を省くと、最終的にひびが入ってしまったり、ばらばらになってしまうこともありえます。

アイロンや、ヒートガン、ヒートランプなどを使って溶かす事ができます。必要な工程は、両方の層が溶け融合する事です。

この説明を読みながら、難しいと感じるかもしれませんが、エンカウスティックを溶かし融合させることは簡単な技法です。しかし、エンカウスティックペイント(ワックス)を習得したい場合には、必要不可欠な技術でもあります。

 

メディウム  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エンカウスティック絵具のバインダー(結合剤)をあえて言及するのであれば、それをメディウムと呼ぶという所です。
KAMAでは、これをニュートラル エンカウスティックと呼びますが、これは メディウムと同じものです。油画家もしくはアクリルペインターにとっては、ここで説明をしているメディウムが、ペインティングメディウムと同じで絵具の特性、とりわけ乾燥時間や光沢、粘着性(油絵具に関わる事が多い)を左右するものである事を理解するのは容易かもしれません。エンカウスティック(ワックス)の技法では、バインダー(結合剤)をミディアムと呼ぶと言うだけのことです。

ミディアムを作る :

経済的に安価という理由を含め、多くのアーティストたちは自身のミディアムを作っています。ミディアムを作ってみたい、あるいは挑戦だけでも!という方は、こちらが基本レシピです。

ミディアムレシピ-対比 7:1

ビーズワックス(蜜蝋) 7カップ
(ブリーチナチュラルの選択はご自身のお好みです。)

ダンマル樹脂 1カップ

準備 :

最初に、ワックスを二重鍋で時間をかけて溶かしている間に、ダンマル樹脂を粉になるまで砕きます。ワックスが完全に溶けたら、徐々に粉末の樹脂を熱いワックスに混ぜ合わせます。粉末樹脂が固まって塊ができるのを避けるため、熱くなっているワックスにゆっくりと加えなければなりません。樹脂が完全に混ぜ合わさった後に、目の粗いクロスで溶液をこし、ダンマル樹脂内の不純物を完全に取り除きます。

最後に、出来上がったメディウムを後で使いやすくする為に、少量に分け鋳型に注ぎ固めます。鋳型から取り出し、完全に冷えて固まっている事を確認します。

考察 :

ワックスを沸騰させないこと。ワックスとダンマル樹脂は、沸騰させたり、熱を加える時間が長すぎると酸化します。酸化の最初のサインは、メディウムが黄ばむ事です。しかし、最終的に加熱されすぎたミディアムは、その柔軟性と粘着性を失う事が大きな点です。

このレシピで最初のミディアムを造り上げたら、次回はダンマル樹脂の割合を調整して、エンカウスティックの柔らかさを変えてみることもできます。
実験をするときに注意しなければいけないのは、エンカウスティックは、柔らかすぎてしまうと、夏の暑さでも溶けてしまうことです。

   

ミディアムの酸化現象

 

これらの工程で作られたミディアムは、何年間も保存する事が可能です。ワックスとダンマル樹脂を加熱し、酸化してしまった時だけ、これらはプラスティックとしての性質を失います。この状態では、脆弱で最終的にエンカウスティック(ワックス)に使用することはできません。
酸化されたミディアムは、淡黄色から茶色になるので、容易に見分ける事ができます。

   

ナチュラルと合成ワックス
どちらを使う?

 

 

多くの方々は、エンカウスティック(ワックス)絵具のミディアムにビーズワックス(蜜蝋)だけを用います。論理的根拠から、十分に精製されたものであれば合成のワックスをエンカウスティック(蝋画)絵具に使う事も可能です。その主だったものとしては、微結晶 ワックスホワイト パラフィンワックス(完全精製)です。但しパラフィンワックスは脆弱性の為、単独での使用はお勧めできません。

これはナチュラル ビーズワックス(蜜蝋)の特性を真似、材料費を抑えながらもほぼ同等の製品を作るレシピです。そしてナチュラル ビーズワックス(蜜蝋)は、長い歴史の中で試験を重ねられて1000年以上も愛用されてきたミディアムです。つまりこの章で作るワックスミディアムは、あくまでも条件を満たしている代用品である事を忘れてはいけません。

人工ビーズワックスレシピ:

微結晶ワックス 85 %
パラフィンワックス 15 %

準備 :

ワックスの重さを量り、ゆっくりと溶かします。ワックスの量は体積ではありません。良く溶かした後に、鋳型に流し込みます。完全に固まったら鋳型から取り出し、今後の為に保管します。 ワックスをすぐに使いたい場合は、鋳型に入れ固める工程は省きます。

考察 :


このワックスで ミディアムを作りたい場合は、ビーズワックス(蜜蝋)の代わりに合成ワックスを代用するだけです。ダンマル樹脂を使う事には変わりはありません

   

乾燥顔料と油絵具
どちらを使う?

 

最終工程‐ミディアムをペイントに変える:

ミディアムを製作し終え(もしくは購入)、エンカウスティック(ワックス)絵具として使うためにはどうしたらいいのでしょうか?なんと正解は、顔料を混ぜ合わせるだけです。ミディアムに顔料を混ぜるとペイントになります。

これらを行うためには、2つの選択肢があります。1つ目は、乾燥顔料を使う事。乾燥顔料を取り扱いたくない場合や体への影響が気になる場合は、油絵具を使います。

   

モノタイプ技法

 

モノタイプ技法はエンカウスティックペイント(蝋画)の中でも新しい技法で、先駆者は、Dorothy Furlong-Gardnerという人物です。暖かいプレート上にエンカウスティック絵具で絵を描き、プレートの熱でエンカウスティックを溶かしていきます。但し、絵は通常の反転の絵を描きます。後で描いた物を紙に反転させます。

多くのアーティストがこの技法を習得しようと練習しています。代表的な芸術家としては、Alexandre Masino(カナダ:ケベック州)、Paula Roland(アメリカ)がいます。彼らのWEBサイトでは技法の説明や作品の紹介を見る事ができ、Paula Rolandは必要機材の販売も行っています。(英語・仏語のみ)

   

使える素材

 

エンカウスティック絵具は、固い素材の表面上に描いていく事に適しています。例えば、木製パネル・繊維板の一種・べニア板・陶器などで、最も重要視されるポイントは素材に吸収性があるという事です。多くのアーティストは、下塗りにミディアムのみを使っています。

エンカウスティック絵具をキャンパス上に使用することはあまり推奨していませんが、技法の改革と向上の為、数多の芸術家達が試みている事は事実です。
この場合KAMAでは、微結晶 ワックス(ダンマル樹脂を除く)を十分な量の油絵具リンシードオイル(亜麻仁油)で混ぜ、メディウムとして確かな弾力性が得られてから使用する事を推奨します

 

   

詳細はこちらより

 

 

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